eコラム「北斗七星」

  • 2014.12.04
  • 情勢/社会

公明新聞:2014年12月4日(木)付



今年の師走は特に忙しい。明治5(1872)年も、きっとそうだった。2日で12月が終わり、3日は翌6年の元日とされた◆突然の改暦にはわけがあった。新政府は火の車。6年には閏月があり、官吏の月給を13カ月分払う。新暦だと12回で済む上に、12月も2日なら11回で済む(!)。気付いた首脳部は膝を叩いたに違いない。時節柄、冬のボーナスがどうなったのか気になるところだ◆西日本シティ銀行(本社・福岡市)が、福岡県内の主婦を対象に冬のボーナスについて調査した。昨冬より「多くなる」と答えた人は、前年比5.3ポイント増の27.5%と、2年連続で過去最高を記録。「ボーナスはもらう前から使用済み」(損保会社のボーナス川柳から)は承知している。それでも、亭主の小遣いが平均9000円増とはありがたい◆実感はまだ薄いが、これも「アベノミクス」の恩恵だ。雇用者報酬(働く人の給料の合計)はこの2年間で、246兆円から254兆円に増えた。自殺者が3年連続で3万人を割りそうなことにも、経済の好転を見て取れる◆「懐にボーナスありて談笑す」(日野草城)。民放番組に出演した山口代表が、自公政権を例えた漢字一字は「光」だった。長いトンネルの出口が見えてきた日本経済には、改暦と同様、引き返すという選択はない。(也)

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