e若田宇宙飛行士が講演

  • 2014.08.21
  • 情勢/テクノロジー
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公明新聞:2014年8月21日(木)付



日本棟で数多くの実験 科学技術で国際貢献



宇宙飛行士の若田光一氏は20日、参院議員会館で開かれた公明党の宇宙の開発・利用委員会(斉藤鉄夫委員長=衆院議員)と文部科学部会(山本香苗部会長=参院議員)の合同会議で、国際宇宙ステーション(ISS=上空400キロメートルに浮かぶ有人実験施設。世界15カ国が参加)に長期滞在し、日本人初の船長を務めたことなどをテーマに講演を行った。講演要旨を紹介する。


今回、ISSの滞在は昨年11月7日からの約6カ月間でした。ISSで日本が開発・運用している「きぼう」日本実験棟や宇宙ステーション補給機「こうのとり」などは評価が高く、国際的な有人宇宙技術の向上に貢献しています。「こうのとり」のロボットアームを使用してISSにドッキングする独自技術は、アメリカの補給船にも採用され、今や国際的なスタンダードにもなっています。

「きぼう」では、日常生活を豊かにする数多くの作業や実験を行いました。例えば、タンパク質の結晶を微小重力下で成長させ、創薬につなげる実験では、いろいろなタイプのインフルエンザに対応できるワクチンや筋ジストロフィーの進行を遅くするタンパク質の構造解明など、数多くの研究成果を挙げました。

このほか、ロボットアームとエアロックという技術を使い超小型衛星を船外に放出する実験や、高解像度の4Kカメラの技術実証として1日に16回ほど来る日の出などを撮影しました。

今回、最後の2カ月間を船長としても活動しましたのでミッションワッペンに「和」という言葉を入れました。日本の「和」の精神を大切に、宇宙飛行士だけでなく、世界各国の地上管制局とチームワークを図り、無事にミッションを終え、地球へ帰還できました。

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