e本紙取材班が制作 巡回写真展がスタート

  • 2014.03.24
  • 情勢/社会
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公明新聞:2014年3月24日(月)付



「震災風化に抗う一助に」
東北はじめ全国で開催へ
仙台市で井上幹事長が訴え



忘れない。寄り添い続ける―。公明党主催の巡回写真展「『人間の復興』へ」(制作・公明新聞)が23日、仙台市でスタートした。今後、東北地方をはじめ全国各地で開催される予定。同日に写真展を記念して開かれた公開フォーラムでは、公明党の井上義久幹事長が「公明新聞が被災者に寄り添って撮りためてきた写真展だ。震災風化に抗う一助としたい」と訴えた。


途方もなく積み上げられたがれきを前に、呆然と立ち尽くす女性の後ろ姿。避難所で久しぶりのカレーライスに笑みをこぼす三姉妹。「港を復活してみせる」との気迫がこもった競り人の眼光―。40点に上る写真パネルの一コマ一コマは、"あの日"以来の苦難と挑戦の歩みを訴えずにはおかない。

23日昼、仙台国際センターの特設会場には、全国から500人を超える人々が訪れ、思い思いに写真パネルを見入っていた。

「涙が止まらなかった」(北海道旭川市・20代女性)、「目頭を熱くしながら、どこまでも寄り添う心に感謝と期待を抱いた」(仙台市・70代女性)、「『人間の復興』に心から共感した」(埼玉県越生町・60代女性)、「苦難の中でも子どもの明るい表情が印象的だった」(東京都国分寺市・50代女性)、「風化に抗う大切さを知った」(岡山市・60代男性)。

写真展は、本紙東日本大震災取材班が撮りためてきた膨大な量の報道写真のうち、「人間の復興」をテーマに選んだ内容で構成している。

1万5884人もの尊い命を奪い去り、いまだに2633人もの行方不明者(3月11日現在、警察庁まとめ)がいる東日本大震災から3年が過ぎた。被災地ではインフラ(社会資本)の復旧が進んでいるが、今なお27万人を超える人々が避難生活を強いられたままだ。震災関連死も絶えない中、被災地の至る所で「風化」と「風評」の"二つの風"が吹きすさぶ。歳月とともに、その勢いは増す一方にあるようにも見える。

公明党、そして公明新聞は、発災直後から「二つの風に仁王立ちで立ち向かう」(党復興加速決議)ことを誓い、現場を走り続けてきた。震災4年目を迎えた今、その誓いを一層深くしている。

写真展は、この"忘却"に立ちはだかるための取り組みだ。仙台市を皮切りに各地での開催を通して、"二つの風"に抗い、「人間の復興」を進めていきたい。

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