e臨時国会重要法案のポイント

  • 2013.11.05
  • 情勢/社会
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公明新聞:2013年11月4日(月)付



臨時国会では、多くの重要法案が審議されています。ここでは、経済再生に向けた産業競争力強化法案と、社会保障制度改革の方向性を示すプログラム法案のポイントを紹介します。

産業競争力強化法案

成長戦略の確実な実行へ規制改革など環境を整備

産業競争力強化法案は、デフレ脱却へ成長戦略を確実に実行し、国際競争力を高めるため、国の責務を定めるとともに、産業活動の活性化へ規制の見直しなど事業環境の整備を進めていくための法案です。

法案では、今後5年間を、成長戦略を強力に実行していく「集中実施期間」として、3年間の実行計画を作るとしています。実行計画では、制度改革ごとに実施期限や担当大臣を明確にし、毎年見直していきます。計画より遅れなどが生じた場合は、担当大臣が理由を説明し、追加的な措置を実施しなければならないとしています。

また、規制改革へ、企業単位で特例的に規制緩和ができるようにしています。新事業が展開しやすいように、健康・医療分野などで新事業が規制に抵触するかどうか企業が事前に国に確認できる「グレーゾーン解消制度」を創設します。

新たな事業の開拓や収益性の低い事業からの撤退など、産業の新陳代謝を促すため、事業の再編・統合、新たな市場への挑戦を優遇措置で支援するほか、企業が良好な投資会社に投資した場合に優遇措置を設け、ベンチャー企業への資金供給を活性化します。

さらに、企業の設備投資の活発化へ、税制措置と連動し、新たに最新設備を導入した企業などの法人税を軽減する仕組みをつくるほか、中小企業の設備投資を促す税制を充実させます。どれも公明党が強く主張してきた施策です。

中小企業への支援として、市区町村と民間が連携して中小企業の創業を支援するとともに、中小企業の経営改善・事業再生へ資金繰り支援を強化していきます。

プログラム法案

年金、医療など社会保障の方向性と行程を明示

プログラム法案は、年金、医療、介護などの社会保障制度改革の、今後の方向性と行程(プログラム)をまとめた法案です。

少子化対策では、2015年度から本格的に施行される、幼児教育や保育、地域の子育て支援などを質・量ともに充実させる「子ども・子育て支援新制度」の着実な実施や、13~17年度で40万人分の保育の受け皿確保をめざす「待機児童解消加速化プラン」の着実な実施を明記しています。

医療の提供体制については、病院など医療機関は、救急のための病床や回復期診療のための病床など病床機能の情報を都道府県知事に報告する制度を創設。さらに、在宅医療・在宅介護の推進や、医師の確保などに必要な措置を、17年度までをめどに実施するため、14年の通常国会への法案提出をめざすとしています。

医療保険に関しては、14~17年度までに国民健康保険の運営主体を都道府県に移管するなどの改革を進めます。法改正が必要な場合は、15年の通常国会への法案の提出をめざします。

難病対策では、14年の通常国会に法案を提出し、14年度に新たな医療費助成制度を確立する方針です。

介護については15年度をめどに、住み慣れた地域で医療や介護などのサービスが一体的に受けられる「地域包括ケアシステム」の構築に向けた取り組みなどを実施。法案は14年の通常国会での提出をめざすとしました。

年金に関しては、▽基礎年金の国庫負担割合2分の1の恒久化▽低年金者に対する年金生活者支援給付金の支給―などを着実に進めた上で、平均寿命の延びなどに応じて年金の給付水準を抑えることなどを検討するよう求めています。

 

 

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