e救急救命士の業務拡大

  • 2013.09.02
  • エンターテイメント/情報
[画像]メインイメージ

公明新聞:2013年9月2日(月)付

 

救命率向上への新たな取り組みは?

病院搬送前の血糖測定や低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与など患者の命救う業務を追加へ

 

Q 拡大される救命士の業務内容は?

厚生労働省は、救急救命士の業務に関する検討会が8月にまとめた報告書を下に救急救命士の業務拡大を決めました。具体的には、(1)低血糖が疑われる患者の血糖測定と低血糖患者へのブドウ糖溶液の投与(2)心肺機能停止前の静脈路(静脈内への薬剤投与経路)確保と点滴投与の実施―の2業務が追加されます。

今後、地域メディカルコントロール協議会などの関連団体との調整を進め、来年度をめどに業務を拡大する方針です。

例えば、糖尿病治療では、血糖値が下がり過ぎてしまう低血糖が起こることがあります。高齢者が低血糖を起こす場合もあります。

こうした低血糖は早期に発見し、ブドウ糖を投与すれば劇的に回復するため、低血糖には医療機関や患者だけでなく、社会全体でも対処すべき問題と考えられるようになってきたことが背景にあります。

Q 救命士の役割は?


救急救命士とは、救急車でいち早く現場へ駆け付け、医師の指示の下に点滴や口の中に管を入れるなどの医療行為を行える人のことです。

1991年4月の救急救命士制度の創設以来、病院搬送前の医療の質を一層高める観点から業務拡大が進められています。2003年には心肺停止患者に電気ショックを与える除細動が行えるようになり、04年には気管内チューブによる気道確保、06年に食物アレルギーによる重篤症状への「自己注射」の投与が追加されました。

11年に救急救命士数は全国で約3万9千人となり、処置件数は年間11万回を超え、10年前の2倍以上になっています。

Q 公明党の取り組みは?


救急現場の深刻な声を政治に届け、救急救命士制度の創設を実現させたのは公明党です。

かつて、日本の救急隊員が搬送中に行える応急処置は少なく、人工呼吸や心臓マッサージ、止血などに限られていました。公明党の粘り強い主張が実り、救急救命士の誕生へとこぎつけたのです。

公明党は救急救命士の業務拡大だけでなく、医師が現場に急行するドクターカーやドクターヘリの普及促進にも全力を挙げています。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ