e通常国会奮闘した公明党<下>

  • 2013.06.29
  • 情勢/解説
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公明新聞:2013年6月29日(土)付

 

漆原良夫 国対委員長に聞く
参院選で"ねじれ"に終止符
重要法案への対応 民主は党利党略を優先

 

―今国会での野党第1党である民主党の国会対応について。

漆原 民主党は党利党略に終始した。衆院小選挙区を「0増5減」する区割り改定法案について、衆院が速やかに参院に送付したにもかかわらず、審議入りしないまま、60日間もたなざらしにした。

最高裁から国会に対して衆院小選挙区の「1票の格差」是正を要請され、昨年末の衆院選に対する最高裁判決が今秋にも示されようとしている中、国会としてまず先にそうした要請に応えていかなければならない。しかし、参院で主導権を握る民主党は審議入りすらせず、サボタージュした。これは野党としてというより、政党、国会議員として自覚がなさ過ぎる。

―会期末の民主党の迷走はひどかった。

漆原 国会閉幕の26日には、民主党の細野豪志幹事長が、電気事業法改正案などの重要法案について「国のために成立させます」と大見えを切ったのに、みんなの党、日本維新の会などと共に、少数会派の生活、社民、みどりの風の3党が提出した安倍晋三首相に対する問責決議案に賛成して、廃案にしてしまった。

また、民主党はガバナンス(統治力)がない。海江田万里代表が党首討論を提案したにもかかわらず、民主党の国対は「代表が個人的に言ったこと」と言って、予算委員会集中審議を求めた。参院外交防衛委員会では、民主党政権下で締結した5条約について、審議効率化のため与野党が合意して参院先議と決めたにもかかわらず、民主党の筆頭理事が審議を引き延ばした揚げ句、「2条約以外はやらない」と言って残りの3条約は廃案となった。民主党は政党間で決めた約束を守らなかった。

民主党は結局、政局を優先し、国民に必要な法案は通すという決意が足りない。こうした政治はもう終わりにしないといけない。

―まさに"ねじれ"の負の側面が明らかになった。

漆原
 衆参の"ねじれ"によって、党利党略で国民生活に必要な法案を犠牲にするような政党に、主導権を握らせておくわけにはいかない。参院選で自公で過半数を確保して"ねじれ"を解消し、国民目線で機動的な政策を実行できる態勢をつくることが重要だ。

これから一番大事なことは、成長戦略という「設計図」の具体化だ。次の臨時国会は「成長戦略実現国会」とも位置付けられる。国民に所得や雇用などが増えたという実感を持ってもらえる政治を実行できるかどうかが重要だ。それだけの政治力を構築できるかが、参院選の大きな意義になる。

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