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f協定書に対する反対意見(5・17住民投票について)

  • 2015.04.27
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5月17日(日)の大阪市・特別区設置住民投票における協定書に対する反対意見を下記の通り、掲載いたします。

※投票(期日前・不在者投票等)についてはこちら

■ はじめに

【1】今回の住民投票で問われるのは、大阪市を廃止し、5つの特別区に分割するための『特別区設置協定書』についての是非です。

 

【2】住民投票の対象は、大阪市民だけです。なぜなら、指定都市の大阪市が廃止され、権限も財源も大幅に縮小される特別区に、いわば格下げとも言えるような自治体になるため、大阪市民にとって非常に大きな影響や不利益が生じるからです。

 

【3】住民投票の結果、大阪市が廃止され、特別区が設置されると、二度と元にはもどれません。

 

■ 特別区設置の問題点①【住民サービスは低下します】

現在の大阪市の規模だからこそ実施できている事業は、特別区になると現状の水準を維持できません。

 

【1】 特別区では、高度の専門的知識や経験を必要とするさまざまな専門職の確保が困難になります。

→認知症高齢者支援等の高齢者対策、子ども医療費助成制度・発達障がい者支援などの福祉・子育て支援施策、児童相談所など

 

【2】 各区長の判断によって、事業が廃止・見直しされます。

→敬老優待パス制度、保育料、就学援助、中学校給食、商店街・中小企業対策など

 

【3】 市内全域を対象に確実に使えていた施設などが、特別区域を越えては使えなくなります。

→保育所、幼稚園、市営住宅、特別養護老人ホーム、障がい者施設など

 

■ 特別区設置の問題点②【大阪市廃止による効果はなく、逆に大きなムダが発生】

 

【1】ムダな二重行政はありません。

 

【2】大阪市を廃止して、市が実施している事業(消防・下水道・高校など)を大阪府に移しても、市民にとって新たな効果やメリットは生まれません。

 

【3】一つの大阪市を5つに分割すると、新たな庁舎建設やシステム改修などの整備に600億円以上もの膨大なコストが必要となります。これらの経費以外にも、職員数が増え、人件費や事務費などが大きくふくらみます。

 

■ 特別区設置の問題点③【『不利益』を受けるのは市民(特別区の区民)だけ】

 

【1】今まで市税として入ってきた固定資産税や法人市民税などが大阪府税となり、特別区の自主財源は4分の1に激減します。(自主財源:約6300億円→約1600億円...個人区民税、たばこ税、軽自動車税)。吸い上げた4分の3の一部を、特別区に渡すとなっていますが、その割合や配分などは決まっていません。最終的には、大阪府が決定権を持ちます(大阪府の条例で決められます。)

 

【2】大阪府域に占める大阪市域の人口は約3割しかなく、市域(特別区)の住民の意見は十分に反映されなくなります。東京都の場合、特別区の占める住民の割合は7割となっており、大阪とは大きく状況が異なります。

■ 特別区設置の問題点④【問題だらけの協定書】

 

【1】大阪市を廃止しながら、100以上もの事業を所管し、6000億円を超える予算規模を持つ超巨大な一部事務組合が設置されます。一部事務組合や大阪府・特別区協議会などを設置しなければならないため、今よりも意思決定が複雑になります。

 

【2】新庁舎の問題(どこに建つのか、建たないのか?)など、協定書には書かれていない不確定な要素があまりにも多く、住民投票で特別区の姿を決めるというよりは、「白紙委任」を求めるようなものです。

 

【3】法定協議会において、課題や問題点を指摘する委員を排除し、維新の会の委員のみで協定書を作成したため十分な議論が尽くされていません。

 

■ 大阪市を取り巻く状況

 

【1】市債残高(借金)を確実に減らすなど、大阪市は、財政を健全化してきました。過去10年間で大阪市は約8000億円の借金を減らしましたが、大阪府はこの7年間で約6000億円もの借金を増やしました。今後も大阪市が借金を返していく能力は、横浜市や神戸市より高い一方、大阪府は借金が増え続け、現在も起債許可団体となっています。

 

【2】二重行政としてWTCなどのビル建設や巨大開発を挙げますが、これらはバブル期の過去の政策判断の問題であり、二重行政が原因ではありません。逆に、大阪府に権限と財源を集中することで、大きな失敗を繰り返す仕組みが作られてしまいます。東京都も、バブル期には大きな失敗を重ねてきました。結局は制度変更しなければ解消できないムダな二重行政などないのです。

 

■ 東京のまねをして、大阪の繁栄などありえない

 

【1】現在、東京が発展しているのは、首都としての機能に加え、一極集中によるものであり、特別区設置(都区制度)とは無関係です。

 

【2】東京の特別区では、東京都に財源や権限が握られており、住民の声に応えるには限界があるので、市になりたがっています。

 

【3】特別区設置(都区制度)は今や時代錯誤であり、『何故、大阪で採用するのか?』といった疑問の声が東京の特別区長からも上がっています。

 

■ 今や、当初の‟大阪都構想"は単なる夢物語

 

【1】周辺市を巻き込む壮大な構想は、堺市が入らず、周辺の自治体も参加することもなく、今や、ただ単に大阪市を廃止・分割し、5つの特別区を設置するだけの陳腐なものへと変容しています。

 

【2】当初あるとされた、年4000億円の府市再編効果額は根拠のない幻であることが明らかになりました。その財源を活用して描く、成長戦略も姿を見せていません。

 

【3】自治体の長の目が行き届くには、人口20~30万人が適正規模と主張しながら、実際は、堺市などの政令指定市の規模に匹敵する最大人口約70万人の特別区も誕生。ニア・イズ・ベターはどこへ?

 

■ 変えるべきものは『仕組み』ではなく『中身』

 

【1】地方自治法の改正で義務付けられた、指定都市と都道府県が抱える問題を調整するための『指定都市都道府県 調整会議』を活用することによって府市の問題解決に向けた一歩を踏み出すことが出来ます。

 

【2】住民の声や思いに応えるのは、首長だけではありません。議会や職員、住民参加などのあらゆる取り組みで、住民の声を的確に反映できる身近な行政は実現できます。今必要なのは、膨大な労力や時間を要するような大規模な仕組みの変更ではなく、区政会議の充実や改正自治法による『総合区(今の行政区よりも権限や財源を持った行政区)』の活用などで住民自治の強化を図っていくことです。

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