t大阪市会建設港湾委員会」にて質疑②

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2022年5月22日



【舞洲での交通渋滞と万博開催時の交通対策について】


Q1(舞洲でのイベント開催時の交通渋滞について)

舞洲のネモフィラ祭りは、草丈20㎝ほどの青空のような綺麗な花が一斉に咲く春に毎年開催されるイベントであり、一昨年、昨年と新型コロナ感染症の影響で一部中止になったものの、本年は、4月8日から5月8日にかけて、無事、開催されたとのことである。

このネモフィラ祭りであるが、市民や観光客に大変人気があり、特に天候のよい週末に来場者が集中するということで、具体的に申し上げると、晴天に恵まれた本年4月17日の日曜日には、多くの来場者が一定の時間帯に集中したことにより、イベント会場周辺の道路から幹線道路にかけて交通渋滞が発生し、聞くところによると、西九条駅から舞洲のイベント会場まで、バスで2時間以上かかったとのことである。

この4月17日のネモフィラ祭りに起因した交通渋滞の発生状況とその原因について、舞洲の土地を所管している大阪港湾局に聞く。

A1(大阪港湾局営業推進室開発調整課長)

委員ご指摘のネモフィラ祭りにつきましては、舞洲スポーツアイランド西側の海に面した舞洲シーサイドパークにおいて開催され、4月8日から、ゴールデンウィークを挟んで、5月8日までの1か月間で、約25万人の来場者があったと聞いている。

深刻な交通渋滞が発生した4月17日のイベントの状況について、主催者に確認したところ、来場者数は、その前の週末と比べ5割増の約19,000人であったとのことである。

当日の交通渋滞の状況であるが、来場者が特に集中する午前11時から午後3時の時間帯を中心に、イベント会場を起点に、会場の周辺道路から舞洲地区内の幹線道路、さらには、此花大橋・夢舞大橋、常吉大橋方面まで渋滞車列が続いたとのことである。

交通渋滞の原因については、イベント会場入口付近でのタクシーの乗降利用に伴う交通停滞や、本イベントとは異なる目的で来訪した車両が、イベント会場周辺の駐車場おいて右折で入出庫を行ったことにより、本イベントの入場車列の交通を遮る形になったことなどがあげられると聞いている。

また、当日は、会場周辺のスポーツ施設でプロバスケットボールやプロ野球の公式戦などが開催されており、これらの観戦者等の交通と重なったことで、交通渋滞がより深刻になったものと聞いている。

4月17日の交通渋滞の事案をふまえ、大阪港湾局としては、ゴールデンウィークが始まる前に、イベント主催者に対し、ゴールデンウィーク期間中のイベントの状況や交通渋滞の状況について報告するとともに、交通対策を適切に実施するよう要請したものである。

Q2(交通対策の内容と効果について)

舞洲のネモフィラ祭りに起因した交通渋滞を軽減するため、大阪港湾局からも、イベント主催者に対し、適切な交通対策の実施等を求めたとのことであるが、4月17日の事案をふまえ、イベント主催者において、どのような交通対策が行われたのか、また、交通対策が実施されて以降、交通渋滞については、ゴールデンウィークをはじめ、どのような状況だったのか聞く。

A2(大阪港湾局営業推進室開発調整課長)

4月17日の交通渋滞をふまえた交通対策について、イベント主催者に確認したところ、

翌週末の4月23日から、交通誘導員を6人から16人に増員し、右折の入出庫が渋滞の要因となっていた周辺施設の駐車場出入口や交差点に配置することで、来場車両をイベント会場まで円滑に誘導するとともに、会場入口付近の道路上でタクシーの乗降を行わないよう、乗降場を会場入口から離れたエリアに配置するといった対策を行ったと聞いている。

あわせて、ホームページやSNSを用いて、イベントの来場者に対し、分散来場と公共交通機関利用の協力を事前に呼びかけたとのことである。

これらの交通対策を実施した結果、4月30日には、4月17日の来場者数を上回る約21,000人の来場者があったものの、交通渋滞を軽減でき、ゴールデンウィーク中を通して、現場で混乱するようなものにはならなかったと聞いている。

Q3(万博開催時の交通対策について)

これまで、確認してきたとおり、交通対策を講じなければ、舞洲のネモフィラ祭りのような2万人程度の来場者のイベントでも深刻な交通渋滞が発生するようである。

2025年4月に夢洲で開催される日本国際博覧会では、舞洲において、ネモフィラ祭りの数倍規模の場外駐車場の整備が予定されており、より多くの交通が集中することになるため、交通渋滞の発生が懸念されるところである。

万博開催期間中の交通対策の検討状況について聞きたい。

A3(万博推進局整備調整部整備調整課長)

2025年日本国際博覧会の開催時の交通アクセスについては、博覧会協会では、来場者の会場への安全かつ円滑な来場を実現するため、博覧会協会が学識経験者や本市を含む関係団体等による「2025年日本国際博覧会来場者輸送対策協議会」を設置し、道路など個別に専門部会を立ち上げ具体的な対策について各種検討を行っているところ。

また、混雑緩和のため、舞洲駐車場における原則事前予約制度の導入や時差出勤やテレワークの活用の呼びかけ等によりピーク時間帯の交通負荷の軽減等について検討を進めている。

今後とも博覧会協会と緊密に連携し、今回の舞洲における交通渋滞の事案も参考にしながら、来場者の安全かつ円滑な会場への交通アクセスが可能となるよう、来場者輸送対策協議会において関係各機関と共に取り組んでまいりたい。


要 望

万博開催まで3年をきり、万博会場までのインフラ整備が本格的に進んでいるところである。

此花大橋や夢舞大橋の拡幅や舞洲や夢洲内の交差点の高架化などハード整備はもちろん重要であるが、万博開催期間中に、周辺道路において深刻な交通渋滞を招かなうよう、交通対策をしっかりと行う必要がある。

万博の開催期間中には、舞洲や咲洲の集客施設においても、ネモフィラ祭りのような定期的なイベントのほか、万博への来訪者の取り込みを狙った新たなイベントの開催も予想される。こうした観光車両への対応とともに、既存の物流車両の交通への影響も懸念されるところである。

現在、関係機関・団体に有識者も加わって、万博開催期間中の交通対策について検討が進められているとのことであるが、今回の舞洲における交通渋滞の事案も十分に参考にして、検討を深めていくよう要望しておく。



5月22日 
西 のりひと

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