t「文明に頼り切ってはいけない」と警鐘

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2018年10月29日



公明新聞(10月21日付け) 「物理学者・寺田寅彦に学ぶ天災」に注目

先日、地域で「防災・減災について」、「自助・共助・公助、そして近助」、「災害は忘れた頃にやってくる」ではなく、災害は近いうちに必ずやって来る!?と題して講演(研究発表)をさせていただきました。

市域でも大阪北部地震や台風21号などで、被災された方が多いこともあり、皆さんの関心が高いのだと感じました。パワーポイントの資料と説明に、うなずいていらっしゃる方も多く見受けられ、ご清聴いただき感謝の思いでした。

帰宅後、公明新聞を何気なく見ると、「物理学者・寺田寅彦に学ぶ天災」の記事。高知県立文学館の川島禎子主任学芸員の記事。

書き出しに「天災は忘れられたる頃来(きた)る」と。子どもの頃から聞いていた「災害は忘れた頃にやってくる」は、この寺田寅彦さんの言葉なんだと気付かされました。使い方に不安を感じたため、調べて見ましたが、問題はなさそうで一安心。

さて、寺田寅彦さんは物理学者で随筆家とのこと。2018年の今年が生誕140年ということでした。1878年に誕生されたようです。

川島主任学芸員が紹介される内容で心に残ったのは、随筆「石油ランプ」という作品。愛用していた石油ランプが壊れたので買いに行くと、どの店にも置いていない。当時すでに電灯が使われていたため、そんな時代遅れのものは置いていない、というわけだ。

寅彦さんは嘆息し、地震で電気が止まったらどうするのか、「吾々は平生あまりに現在の脆弱な文明的設備に信頼し過ぎてるような気がする」と驚くべきことに、この作品は関東大震災が起きた1923(大正12)年9月1日の朝に書き上げられた。その日の昼に地震が・・・まるで予言のような内容だと。

「文明に頼り切ってはいけない」と警鐘。95年前に書かれたこの言葉は古びるどころか、むしろ現在のほうがより大きな意味を持つようだと。電気がなければ・・・使えないものが余りにも多い。

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