t日中民間外交

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2016年1月25日



新大阪駅前のある居酒屋が、日中民間外交のハブになっています。お店をきりもりする名もなき一婦人の、日中友好にかける熱い思いからスタート。今や、大連市の遼寧師範大学や大連芸術学院、天津市の南開大学などの学術界との交流、あるいは世界的トランぺッターの大野俊三さんや、日中友好写真展などの芸術文化交流を開催し、また日中友好に思いのある若い学生の育成、地域のご婦人方による読書会など、民間外交を行う各界の方々が、この居酒屋に集まってきています。

 私が交流会に参加させて頂くのは2回目。今回は、日中民間外交の意義について、思うところを話させて頂きました。そもそも、日中関係自体が、「民間積み上げ方式」といって、民間交流から始まった特殊性を持っています。中国人対する偏見に満ちた当時の日本に、留学生として滞在した若き周恩来首相は、なぜ日本を憎まなかったか。それは、一人の名もなきご婦人の心にその理由があると言われています。貧しい留学生を暖かく見守った下宿のおばちゃんが、周恩来の心に日本に対する良い印象を残し、そしてそれが国交正常化の過程でも良い影響となる。もし周総理が「日本憎し」の思いでいれば、戦時賠償の全面放棄も無く、日本経済も立ち直れず、戦後日本のここまでの発展も無かったでしょう。まさしく民間外交こそが、日中関係の最前線だとの思いを語らせて頂きました。

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