t橋下劇場終演へ

2015年5月19日



一昨日、住民投票が決着、僅差で反対派の勝利となりました。多くの大阪市民の皆さんにとっては、突然降ってわいたような話でした。最後まで都構想案の中身を理解し、賛否を判断できた人は果たしてどのくらいいたでしょうか。


政令指定市制度の抱える問題点や他都市と異なる大阪特有の二重行政、二元行政の問題、長年の府市の確執など、予備知識のない一般市民の皆さんには、何のことやらさっぱりわかりません。東京の特別区と政令市の行政区の違いですら、普段気に留めることはありません。


橋下市長は、時間をかけて議論をしても理解が深まるテーマではないことを直感的に察知し、逆に、慎重派、守旧派の台頭を許す結果になると考えたかもしれません。


ここは橋下劇場といわれようとも、一気呵成に畳み込む手法しかないということでしょうか、連日のスポットCM、新聞折込広告、街宣車を繰り出し、まさに党の存亡をかけての物量作戦が始まりました。


しかし、大阪市民にとって初めての政策選択の投票、通常の選挙とは少し勝手が違いました。未来に責任を果たすため冷静に賛成か反対かを見極めなければならないのに、橋下さんの信任投票の様相、これでは最後まで市民の皆さんの不安心理を払拭することはできませんでした。多くの教訓と課題を残して橋下劇場は終演を迎えました。

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